分類 刀 観賞用 樋なし
画像枚数 17枚

早く売れる価格 770,000円(税込)/700,000円(税別)
妥当な価格 990,000円(税込)/900,000円(税別)
強気の価格 1,320,000円(税込)/1,200,000円(税別)
商品の出来を優先した価格 1,100,000円(税込)/1,000,000円(税別)
推奨販売価格 990,000円(税込)/900,000円(税別)


2-1909
剣心将大
-Kenshin Masahiro-

刃長74.1センチ 反り2.1センチ
元幅32.25ミリ 元重ね7.4ミリ
物打幅23.3ミリ 横手位置幅20.8ミリ
物打重ね5.4ミリ 松葉先重ね4.65ミリ
目釘穴1個
裸身重量815グラム 拵に納めて鞘を払った重量1,041グラム
令和2年(2020) The second year of Reiwa era
令和2年9月2日 京都府登録
附属 朱黒若狭塗鞘打刀拵、真鍮はばき


将大は、本名を中西裕也といい、京都府南丹市に生まれた現代刀匠です。幼少時から日本刀へ強い憧れを抱き、高校卒業後に修業先と資金を求めて働いたのち、福島市の刀匠・藤安将平へ入門。約七年間にわたって伝統的な鍛刀技術を学び、平成26年(2014)に独立して京都府亀岡市に将大鍛刀場を構えました。

平安時代以来、多くの名工を輩出してきた京都の刀剣文化を意識し、直刃を基調とした刃文と均整の取れた京反りを特色とする山城伝の再現を目標の一つに掲げる一方、現代における日本刀の用途や注文者の求めにも目を向け、美術性だけでなく姿、重量配分、強度、扱いやすさまで考慮した作刀に取り組んでいます。また、将大鍛刀場では作刀を続けながら小刀・短刀製作の体験機会も設け、伝統的な鍛刀技術と日本刀の魅力を次代へ伝える活動を行っています。

本刀は現代の剣豪と称される町井勲の企画により、居合や試斬における実用性を重視して制作された一振で、通常の「将大」銘とは異なる「剣心将大」の銘を切ります。元先の幅差が頃合いよく開いた長寸の姿、十分な身幅と重ね、手元へ寄せた重量配分には、観賞性を保ちながら実際に使える刀を目指した明確な制作意図が表れており、伝統技法を受け継ぐ現代刀匠と、武用刀の扱いに通じた企画者の思想が一つになった作品です。

刀身は鎬造、庵棟で、刃長74.1センチ、元幅32.25ミリ、元重ね7.4ミリという堂々たる量感を備え、元先の幅差が頃合いよく開いて中切先はやや延びごころとなり、腰元に十分な力を保ちながら鋒へ向かって無理なく締まる端正な姿を示しています。裸身重量815グラムは現代の居合刀として確かな手応えを感じさせる数値であり、樋を掻かず地鉄の量を残した構成、物打幅23.3ミリ、物打重ね5.4ミリ、松葉先重ね4.65ミリという各部の寸法にも、華美な鑑賞性だけへ寄らず実用時の粘りと耐久性を意識した造り込みが明瞭に表れています。

地鉄はよく詰んで無地風となり、細かな地沸が付き、その中へちりちりと微細な地景が入り、静かな地の奥に鍛えの働きを忍ばせています。刃文は匂口が沈みごころとなる広直刃調に小互ノ目を連ね、刃中へ足が頻りに入り、小丁字がかった刃を交えて単調に陥らず、光を移すと直刃を基調とした落ち着いた輪郭の内側から細かな高低と足の働きが次々に現れます。鋩子は直ぐに進んで先丸く返り、地刃の構成を崩さず端正に収束しており、鑑賞上の節度を保ちながら、折れにくさと実際の斬撃に耐える健全な肉置きを優先した本作の性格をよく伝えています。

附属する打刀拵は本刀のために新調された武用拵で、鞘には黒と朱の漆を幾層にも塗り重ね、表面を丹念に研ぎ出して細かな斑文を浮かべた朱黒若狭塗を施し、深い黒の間から赤い文様が複雑に連なって現れるため、遠目には引き締まった暗色、近くでは漆層の重なりが生む豊かな景色を楽しめる華やかな仕立てです。柄は白鮫皮へ黒糸を堅固に巻き締め、細かな石目状の地へ二条の筋を走らせた縁頭、力強い曲線を透かした鉄鐔、真鍮はばき、黒色の下緒を合わせ、全体を黒、朱、白、金の抑制された色調でまとめています。華美に走らず手溜まりと納まりを重視しながら、朱黒若狭塗の艶やかな表情によって一目で印象に残る外観を実現した、実用性と展示映えを兼ね備える拵です。

現状は鐔鳴りがなく、柄にもがたつきが認められず、拵へ納めて鞘を払った重量は1,041グラムに収まっています。武用拵を新調済みで直ちに一式として鑑賞にも実用にもお楽しみいただける充実した状態です。
長寸かつ健全な現代刀身に、町井勲氏の知見を生かした武用設計、将大鍛刀場の確かな作刀、個性的な朱黒若狭塗鞘の新調拵が揃う本品は、現代刀を実用の思想から読み解きたい方にも、完成された打刀姿をそのまま展示して楽しみたい方にも強くおすすめできる、来歴と目的の明確な一振です。