分類 刀 観賞用 樋なし
画像枚数 20枚

早く売れる価格 550,000円(税込)/500,000円(税別)
妥当な価格 770,000円(税込)/700,000円(税別)
強気の価格 1,100,000円(税込)/1,000,000円(税別)
商品の出来を優先した価格 880,000円(税込)/800,000円(税別)
推奨販売価格 770,000円(税込)/700,000円(税別)


2-1907
藤嶋友重
-Fujishima Tomoshige-

刃長71.4センチ 反り2.0センチ
元幅29.3ミリ 元重ね6.7ミリ
物打幅20.8ミリ 横手位置幅18.4ミリ
物打重ね4.8ミリ 松葉先重ね4.15ミリ
目釘穴3個
裸身重量637グラム 拵に納めて鞘を払った重量872グラム
室町前期~中期 The early to middle Muromachi period
昭和47年3月8日 岡山県登録
附属 青貝微塵散塗鞘打刀拵、素銅はばき


藤嶋友重は、越前国藤島の地に興り、のちに加賀へ移って栄えた藤島派を代表する刀工銘です。同派は鎌倉時代末期から長く作刀を続け、友重の名も室町前期の応永頃から中期、さらに後期へと複数代にわたり受け継がれました。古い友重には大和伝を根底に、美濃伝の尖りごころある刃や備前物を思わせる互ノ目、丁字を交え、金筋、砂流、湯走などが働く変化に富んだ作が見られ、現存する最古の年紀作として応永二年の作が知られる一方、後代にも藤島派の特色を受け継いだ優品が残されています。本品を特定の代へ即断するものではありませんが、「藤嶋友重」と切られ、三個の目釘穴を備えながらも茎の姿は生ぶ茎と考えられ、刃長71.4センチを保つ端正な体配、頃合いよく開く元先の幅差、僅かに延びごころとなる切先、杢目が肌立つ地鉄、丁字を交えた明るく冴える互ノ目乱れを総合すると、応永期だけへ限定するよりも室町前期から中期にかけての作と捉えるのが相応しく、藤島派の古調と次代へ展開する華やかな刃味を併せて楽しめる一振です。

刀身は鎬造、庵棟で、刃長71.4センチ、反り2.0センチという十分な長さを保ち、元先の幅差が頃合いよく開いて、切先は気持ち延びごころとなる端正な体配です。地鉄は杢目がやや肌立って古刀らしい鍛えの表情を見せ、刃文は匂口が明るく冴えた互ノ目乱れを焼き、丁字がかった刃を交えながら足がよく入り、刃中には細かな砂流が見られるため、光を移すたびに焼頭の高低と繊細な働きが次々と浮かび上がります。鋩子は乱れ込んで先丸く返り、地から刃、切先まで変化が途切れることなく続く充実した出来であり、幅と重ねを保ちながら裸身重量637グラム、拵へ納めて鞘を払った重量も872グラムと扱いやすく、重心が手元に寄っているため、手にした際には数値以上にまとまりのよい均衡を感じさせます。

附属する拵は、黒漆地へ青貝の微細な薄片を一面に散らした「青貝微塵散塗鞘打刀拵」で、深い黒の中から青、緑、紫の細かな光が星のように明滅し、見る角度と光の強さによって表情を変える品格ある鞘塗が大きな見どころです。黒糸で堅実に巻いた柄には白鮫皮を合わせ、縁頭は赤銅魚子地を背景に流水、澤瀉、鷺を高彫と金銀の色絵で表し、目貫には鶴図を据えて、水辺の植物と瑞鳥が響き合う統一感のある刀装へまとめられています。金具は魚子の粒立ち、鳥の羽毛、流水の細線まで丁寧に仕上げられ、黒を基調とする柄の中へ金銀の色彩が過不足なく映える、質のよい一式です。

鐔は江戸前期頃まで時代の上がる可能性を持つ鉄地の雪輪傘透鐔で、円形の耳の上部へ大きく開いた傘を据え、切羽台を挟む左右には雪輪文を陰陽の関係となるよう透かしています。一方は地の量感を残した力強い形、他方は細い輪郭線を生かした軽やかな形として対照させ、表裏を返すと左右の景色が反転する、簡潔な構成の中に機知を秘めた意匠です。素銅はばきは斜めに細かな鑢目を重ねた端正な仕立てで、金色の切羽とともに刀身から鐔、柄へ視線を自然につなぎ、古刀の刀身と江戸期の金具、青貝微塵散塗の華やかな鞘が互いの魅力を引き立てています。

現状、柄にはがたつきがなく、手元重心による扱いやすい均衡も本品の長所です。一方、鐔には大きめの鐔鳴りと元先に向かって上下への僅かなぐらつきが認められるため、実際の使用を想定する場合には専門職による点検をおすすめし、現状より僅かに厚い鐔へ替える、または切羽を含めて調整することで、より安定した納まりが期待できます。長寸を保った友重銘の古刀に、青貝微塵散塗の鞘と上質な花鳥金具を備えた打刀拵が揃う、刀身と刀装の双方を一度に楽しめる見応えある一振です。